これだけやればいい、なんてモノはありませぬ。

▼お芝居をしようと思った時に、
『これだけやれば大丈夫』
というモノは存在しません。
劇団や組織には色々な文化がありますが・・・『これ』だけというモノはありません。少なくともぼくは聞いたことがありません。

 

▼お芝居に関して言えば、「やれることはすべてやる」というのが稽古でも公演でも必要になってくると考えています。

 

▼もちろん、色々な制限が出てきて、結果として「やれなかったこと」は出てくると思いますが・・・それでも、「これだけやっておけば大丈夫」といったことは存在しません。

例えば当然のことながら、お芝居の為だからといって人を殺してはいけませんし、強盗もいけません。法に触れずとも、経済的理由や物理的理由できないことはたくさんあります。
舞台演劇の場合、この「制限によってできないこと」というのは意外に多いのです。

ですから、どこかでカバーしなければなりません。

 

▼翻って、役者さん個人、スタッフ個人としても同様に「これだけやれば良い」というモノも存在しません。確かにセオリーはありますが・・・それだけではもちろん足りません。
どんな仕事でもそうだと思いますし、お芝居ももちろん、
『これだけやればいい』と考えるよりも
『やっちゃいけないこと以外全てやる』方が良いと考えています。

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▼もちろん、既に書きましたとおり、「やりたくても出来無い事」も出てきます。ですから、”やっちゃいないこと以外全てやって”も・・・出来無い事はもちろん出来てきます。しかし、「これだけやればいい」と考えていたら、新しいアイデアやもっと良い方法を見つける事は出来ませんし、なにより、考えているだけでは成果は出ません。

 

▼つまり、色々なやり方がある中で、コレとコレとコレをやれば、他はやる必要がない(やってはいけない)ということではなく、芝居の中で決められた禁忌、やってはいけないこと(例えば法を犯すことなどです)以外全てを試してみる、これが大事なのだと思っています。

 

▼夢中になっていたりすると、自分の中で勝手に「これだけやればいいよリスト」が作成され、他の方法や、考えに対して挑戦しなくなり、かえって自分の芝居の範囲を狭めてしまっている、なんていうこともあるのではないでしょうか。自分自身に制限をかけず、常に『やっちゃいけないこと以外全てやる』という思いを胸に色々と挑戦し、作っていくことが肝要だと考えています。

 

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来る5月14日、ワークショップを行います!
参加無料です。
テーマは『間ってなんだろう』です。
入団希望の方でなくても、ご参加いただけます!
是非、ご参加ください☆
詳細はこちらの記事を御覧ください!


間ってなんだろう。

▼通常ですと、水曜日は座長の記事の日なのですが…今回はわたくし、武藤がお届けします!

と、申しますのも・・・来る14日(日)にワークショップを行いますし、現在2班体制をとるべく新入座員の募集を行っております。お問い合わせを頂いており、本当にありがとうございます!!!とっても嬉しいです。
しかしながら・・・新和座のお芝居に対する考え方がブログ上であまり記されていないような気がして、今日は座長に無理を言って交代していただきました!

 

▼さてさて、そこで今日の記事ですが、『間ってなんだろう』というテーマで書いていきたいと思います。

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不肖武藤、新和座で演出を務めておりますが・・・実はこの『間』の正体というものの、正解は知りません。しかしながら、ぼくなりの解釈、新和座なりの解釈があります。
それは、

 

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【お稽古日誌】平成29年4月30日のお稽古☆見るところ、聞くところ、喋る前の準備。

▼今日のお稽古日誌の前に・・・
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#いちごチャージ でおなじみのいちご姫こと、松井ともみのお写真を。
実は松井、昨日、カメラマンのinisys様にお写真をとって頂きました!チラシやパンフ写真とは違い、松井の別の表情もあらわれています☆写真って本当に色々な表情があらわれます!!

このお写真の他にもたくさん撮って頂いたようです☆

inisys様、ありがとうございました!

 

さてさて、今日のお稽古ですが・・・先ほど、『写真って本当に色々な表情があらわれます』と書きましたが・・・今日のお稽古では、しゃべる前の表情について考えました。
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どんな役でも、「急にしゃべる」というのは特別な場合を除きありえないと考えています。つまり、舞台上で役は生きているわけですから、役は「しゃべる前」に必ず何かをしています。本日の稽古では、この「しゃべる前の表情」に着目して、しゃべる前にどんな表情をしているか、色々な表情をすることによって、台詞は変わるということを考えてみました。
「こうしゃべろう」と思って、しゃべることはできたりします。しかし、その前に表情もあわせて考えることによって、その台詞がさらにスッとでてくるようになります。表情だけではありません。しゃべる前にどこをみているか、何を聞いているか・・・などなどを意識することによって、しゃべる言葉は千変万化します。
さらには、しゃべっている最中に、何が聞こえ、何が見えているか、ということを意識することによって・・・言いづらかった台詞は言いやすくなり、言いやすい台詞は更に変化を遂げます。(もちろん、基礎としての滑舌などの練習はした上のお話ですが。)

台詞だけでなく、ト書きだけでなく、その役が見ているもの、聞いているもの、表情、仕草を考え、それを現すことによって、おどろくほど、しゃべっている言葉が生きてくる、ぼくたちはそう考えています。

▼こうしたことをぼくたちと一緒に考えてみませんか?!劇団員募集中です!
こちらをご覧頂き、是非、ご応募ください☆

今日からの1週間、また嬉しい出来事の連続でありますように♪♪
演出部武藤でした!


一緒に考えましょう〜しゃべる前、しゃべった後。

▼劇団新和座では今、新入団員を募集しています。

▼ぼくたちの稽古は・・・学校や養成所ではないので、「レッスン」ではない、と考えています。ですので、俳優もスタッフも一人ひとりが作品に向き合いながら活動しています。

▼だからといって、未経験の方が入れないか、というとそうではありません。

▼ぼくたちは、常に作品に向かい合っていますが・・・ぼくも含めて、「一緒に考える」ということをしています。これは演出であるぼくが「◯◯してください」ということももちろんありますが、基本的には、その役が舞台で生きる上で沿っているか沿っていないかが考える大きなポイントとして捉えています。

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▼例えば普段の生活の際でも、何かを喋る前は喋る内容や、影響(喋った相手に何をしてほしいか)などを、意識的も無意識でも考えながら喋っています。喋る必要があるから喋るわけです。そして、喋り終わった後も、きっと何かをしています。喋った相手に視線を向ける、ですとか、何か表情をつくるですとか、手の仕草があったり・・・と・・・

▼台本上の役も同じです。喋る前は何か喋る動機があるでしょうし、喋った後は必ず何かをしています。これらは台本に書いてあることもあれば、書いていないこともあります。ではどうしたら、こうした、『喋る前』と『喋った後』の何かが掴めるのか・・・もちろん、ぼくなり、新和座なりの解釈はあります。しかし、それは方法の一つであって正解ではありません。

▼これらを、ぼくらと共に一緒に考えて、役と作品に向かい合い、お芝居を一緒に創ってみませんか?!皆さんのご応募お待ちしております!


【お稽古日誌】平成29年4月23日のお稽古☆カメイダーからアクセル☆☆

▼今日はお稽古の前にカメイダーショーを観てきました☆☆

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演目は前回拝見した時と同じなのですが・・・まるで違う・・・新しい演目をみているかのようでした!!!
と言いますのも・・・前回見た時とは見せ方、演出が少し変わっていたのです!!!!違う物語、初めて見る演目のような・・・

 

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人気者ほど他人に興味がある。

▼週末…曇天から雨の土曜日であります。。。個人的には雨にはあまり好きではありません・・・と言いますのは・・・雨だと行動が制限されるような気がするからです。とは言え、本当は雨でも、動く気持ちがあれば動けますよね・・・
恵みの雨と捉えてこういう日でも行動範囲を広げていきたいと思います。

▼さてさて今日の記事は『人気者ほど他人に興味がある。』というテーマで書きたいと思います。
ぼくは仕事で色々な職業の方にお目にかかり、色々なお話を聞きます。その方の仕事のやり方や人生観などなど。俳優さん、演出者、映画監督、音響監督、システムエンジニア、サウンドエンジニア、照明家、声優さん、ビジネスマン、作家さん、落語家さん、自衛官の方、警察官の方、経営者の方、広告マン、編集者の方、科学者の方などなど・・・
色々な職業の方のお話を聞いて・・・『人気者ほど他人に興味がある。』という感想を持ちました。

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行間を読む〜インテリジェンス

極端な事を申しますと役者さんも演出者もスタッフも。ことお芝居に関わる人はインテリジェンスが必要だと考えています。

Wikipediaによりますと…

インテリジェンス(英語: intelligence)は、知能・知性や重要な事項に属する情報のこと。諜報活動のことを表すこともある。

とあります。
ぼくがここで言う、インテリジェンスとはある種諜報活動の事を言っています。

 

▼また、Wikipediaを引用しますと…

そもそも諜報とは「謀:はかりごと」に関わる情報をあつかう作業であり、狭義には情報収集を意味するが、広義には分析、評価などの活動が含まれる。インテリジェンス(intelligence)とは、行間(inter)を読む(lego)という意味である。

とあります。
この最後の部分、「行間を読む」というのがお芝居には非常に必要な行為だと考えています。

 

▼では行間を読むとは何なのか。
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