過剰でなくてもいい

毎日蒸しております。
気分は落ちていく一方です。わたしは暑いのがとてもとても苦手です。

 

そういうと、あれ、寒いのが苦手じゃなかったっけ? って聞かれますが、寒いのも苦手です。
寒いのが苦手なのに暑いのも苦手なのです。
わがまま!

 

一週間をかけて気力が右肩下がりになるのと平行するように、なぜか(きっと好きだから)ショートケーキを食べたい気分が右肩上がりに盛り上がる。
この時季クリームが溶けるからあまりケーキを持ち歩くのには向いていないよなあとどこか自分を宥めながら、その気持ちが膨らんでいくのは止められず。
思い始めて数日後、久しぶりにお気に入りのショートケーキを求めて旅立つ。大袈裟。

 

汗だくになりながらショートケーキのために足を運ぶってどんだけショートケーキ食べたい人なんだろうという自分突っ込み。
今ならもうかき氷なんじゃないだろうか。
渋りまくっていたから結局閉店時刻ぎりぎりになっての到着予定だし、そもそもケーキが売り切れていないという確証もない。
なにやってるんだろう。というまた自分突っ込み。

 

でも運よくお店にお目当てのケーキは残っていて、更に更にサマータイムのおかげ? か営業時間も延長。
閉店時刻ぎりぎりだから速攻買って退散のはずが思わぬ猶予ができたためイートインに変更。
そいや最近暑すぎてコーヒー豆を買いに行くことも億劫になり、コーヒー豆が切れてからコーヒーも飲んでいない。
ということでついでにコーヒーも飲んでいくことにしました。

 

本当はいちごのショートケーキが好きですが、季節のフルーツを使うケーキ屋さんは大抵この時季はいちごではなくメロンになっている。
ということでメロンのショートケーキを食べましたが、凄く凄くおいしかった。
一週間求めたショートケーキは身体に染みました。
わたしには珍しく最近甘いものを控えていたせいか余計にそう感じたのかもしれません。

 

それにしてもショートケーキはシンプルだからこそ素材の味がよく出てしまうお菓子だと思っていて(素人だからよくわからないですが)
フルーツも、生クリームや、粉やバターなどもすべてがいい材料なのだろうなというお菓子は本当に隅々までおいしい。
一口目から丁寧で消えるまで穏やかで緩やかでいてインパクトがある。
身体が喜ぶ味がします。

 

甘さが極力抑えられているのであろうと思えるお菓子は、単純な甘さでは言い表せないそれでも甘いお菓子を決定的な甘味以外で立体的にしようとしているような感じが優しい。
と思うのはわたしが素人だからでしょうか。
甘いものを食べたいから甘くて当たり前なのですが、砂糖で甘いのとその他の食材の風味なんかで絶妙に甘さを感じるのとは全然違うような気がするのです。
ひとくちメロンを食べた瞬間にじゅわっと広がる果汁の柔らかな甘みはやっぱり砂糖のそれとは違うと思うし。
想像しかできないですが、優しいお菓子だなあと思いました。

 

ひとつのものを形成するのにはいくつもの要素が組み合わせられていて、単純ではなく複雑だし目で見てわかりやすいものではないのかもしれませんが、伝わる時もちゃんとあるのだと思います。
伝わらないことももちろん多々あるのかもしれませんが、そこに答えが出来上がっているのだから、やはりそれが答えなのではないかと思ったりするのでした。

 

真摯でなければいけない。
丁寧な仕事に出会うたび、それがどんな形のものであれやはりそう思います。
すべての人に完全に完璧に伝わる形ではなかったとしても、伝わることもあると思うし、伝えられなくても伝えようとすれば真摯な姿勢は崩せないのだと思います。

 

気付けば七夕も過ぎていました。
お願いごとはもうすっかりしなくなってしまったので、自分で努力して叶えたいと思います。
自信過剰なわけでは決してないのですが、どちらかと言えば冷めてるんだろうと言われれば全く否定しませんが、星だけは見たいなとふと思いました。
何年も前の夏に裏磐梯で見た星空とからっとした空気は今でも恋しいです。

 

何年たっても色褪せないものは下手にこねくりまわしたものよりよっぽどシンプルだったりします。
そういうのが少し切ないですが……。
普通に夏を乗り切る方法を考えているうちに終わるのが夏なのですよね。ああ切ない。

 

では皆さま、素敵な週末をお過ごしください。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)