顎を引いて…

▼いよいよ24日から『ロミオとジュリエット』を上演いたします。

▼稽古場は非常に激しさを増しています。役者もスタッフも。ぼくらはいつも、作品のテーマとは別に『演出目標』というものを役者とスタッフで共有して作品作りを行っています。

▼迷ったり、なかなか進まない場合はもちろん、「今日はよく出来た!」という時にも思い返す…台本とともに大切にしている『演出目標』です。

▼かっこつけて言ってはおりますが…ようは全員が振り返る為のキーワードであったりします。今回も座員はもちろん、客演の皆さん、スタッフも含めてこの目標を胸に進めています。

2016-06-12a

▼稽古場はこの目標を胸にどんどん作品がカタチになっていっています。しかしながら…ここで気をつけなければいけないことがあります。

▼それは『慣れ』です。良い慣れもあれば、悪い慣れもあります。

▼『悪い慣れ』が頻発してしまうと…これから起こるだろう事をまるで知っているかのように振舞ってしまったり。他者の台詞や動きが当たり前に感じてきてしまったり。台詞だけを言えばいいや、と流してしまったり…とお芝居とは言えない思いが出てきてしまいます。

▼もちろん人間誰しもこういった思いや振る舞いをしてしまいます。するのが悪いということではなく、こうした『悪い慣れ』を『良い慣れ』に変えていくのもこの時期の作業の1つです。

▼これは俳優さん同士でも気付いたり、練習することはできます。また演出を交えて、今までとの違い、目標との違い、イメージとの違いを突き詰めていくことも出来ます。

▼そして、ぼくがこの時期、こうした行動を稽古でとる時に気をつけていることがあります。『磨くべきを磨く』という事です。皆さんご存知の通り、舞台演劇は台詞の暗誦ではありません。生きた人間が生きた言葉、生きた仕草をするのがお芝居です。その役が舞台上で生きているからこそ見ているお客様が共感してくださるわけです。

▼こうした事を考えたときに、この『悪い慣れ』を『良い慣れ』にしていく中で…各役の表情、視線、手の動きなどなど…今までダメ出しをしなかった部分もどんどんオーダーしていきます。しかし・・・全てを言うわけではありません。ぼくが感じた違和感、ぼくのイメージと違うような箇所全てをいうわけではありません。『その役が生きているかどうか』この1点に集中し、生きていなければ磨きます。こうした事を気をつけながら稽古を重ねています。

▼顎を引いて…気を引き締めて進めて参ります!!!

▼「ロミオとジュリエット」生きた、是非ご期待ください♪
ロミオとジュリエットの公演の詳細は特設ページを御覧ください☆
今日からの1週間、皆様に素敵な笑顔がたくさんふりそそぐ1週間でありますように☆


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