プロダクション & ディレクション のーと☆

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#玩具騎士団虹色プラネット 全公演、無事に幕をおろすことができました!これも皆様のご声援、ご来場の賜物です!本当にありがとうございます☆

さて、今回は、この『玩具騎士団、虹色プラネット』を舞台制作するにあたり、いろいろ気付いたことや”こうしたんだ”ということを記事にしたいと思います。忘れてしまいますからね・・・もちろん総ては書けません。次の公演に繋げるための”制作・演出”ノートです♪(ちょっとひとりよがりな文章ですが・・・)

 

 

▼企画・制作
座長の石井かほるが来年3月で退任する。これは新和座にとっては非常に大きい出来事だ。
石井は新和座の初期、黎明期から日向となり影となり、この一座を支えてくれた功労者であり、ぼくの暴走を止められる唯一に近い人物だ。その彼女の退任は新和座にとって一大事ではあるが・・・その大本は喜ばしいことなので・・・今回の企画に繋がった。

デスマーチに続き奏先生に脚本をお願いしようというのも早く決まった。
新和座が挑戦してきた古典の数々の経験の基に現代の問題を扱った前作は、システムエンジニア職の皆様にご好評だった。新和座も演劇界の末端に籍を置く立場としてささやかながら、”演劇”という世界のすそのを広げたのではないかと考えている。(本当にささやかだけれども)

そこで奏先生に座長が新和座に入ってからずっとやりたいと思っていた「ファンタジー」作品を依頼し、企画が始まった。

今作は新和座にしては珍しく、「未就学児童」の入場を制限しなかった。もちろん、私たちのお客様の多くは成人されている方だ。しかし、今作は子供から大人までご覧いただきたいという思いで企画した。

 

▼演出チーム
今回、いとうともえとぼくで共同演出を行った。
理由はいくつかあるが・・・いとうは演出経験もあり、「新和座」という団体はぼくの演出だけではなく、いろいろな人の演出で作品をつくるというスタンスがあるからだ。(以前、アポリアを石井が演出したように)
また大きな理由のひとつとしては、ぼくが全て演出してしまうと、「ファンタジー」ではなく「特撮」になってしまうのではないか、と思ったからだ。特にドーリー・カスタが動き出すシーンはいとうに担当してもらった。あそこはいとうでなければ、ああはならなかっただろう。

役者にも得手不得手があるように、演出家も万能ではない。ぼくが得意(であろう)人間世界と戦闘シーンは担当し、ララやカスタの心の動きの細やかなところはいとうが担当する、というようにシーン毎にわけて行った。

もちろん、作品のベースとなる”演出目標”を共有し、ちぐはぐにならないように努めたつもりだ。

 

▼シーン0
物語の冒頭は奏先生の許可をいただいて、大分脚本を改変した。
これはぼくの妙なこだわりなのだが・・・舞台作品は、冒頭の部分で作品に引き込まれるかどうか決まる、と考えている。
王女メディアでは乳母の一人台詞を、ロミオとジュリエットでは出演者全員によるコロスを、デスマーチではアクションを、といった具合に、だ。
今回は「雨」がキーワードのひとつであるので、それをお客様に見ていただくにはどうしたら良いか考えた。

 

▼新人について。
アイリ役の中原は初舞台。稲木は新和座初の舞台だった。
この新人二人をこの公演に出演させるかどうかとても迷った。座長・梨沢・長谷川・松井とバランスがとれるかどうかわからなかったからだ。
しかし、結果良かったと思っている。
二人はもちろんまだまだ荒い。しかし、台本を真摯に読み込み、役に真剣に向かい合っていた。アイデアもどんどん出していた。次の公演に繋がる行動だと感じた。

 

▼客演の方
今回、看護師役の青木さん、アイリの母役の森谷さん(でこぼこギア)、スタフィー・クマ役の北川さん(でこぼこギア)のお三方にお願いした。
前作デスマーチの時の野川さん(アーティストクルー)、池冨さん(でこぼこギア)、林さん(でこぼこギア)にご出演頂いた時と同様、このお三方なくしては、今回の玩具騎士団、虹色プラネットは成立しなかったと思っている。
看護師が暴漢に襲われるシーン、アイリとアイリの母はの関係、クマの大活躍と想い・・・どれをとっても、玩具騎士団には欠かせないシーンの数々だ。

 

▼キャスティング
今回、いとうと座長とともに迷いに迷ったキャスティング。
カスタの石井、マリオネットの松井、魔王の長谷川、ララの梨沢。
これは(芸術に答えはない、とおもっているが)ひとつの答えが導き出されたキャスティングではなかったか、と思っている。
何故なら、松井の芝居心と遊心、長谷川の悠然さ、梨沢の器用さ、石井の実直さ。
役者としての特性とも言える部分が役に向かい合うのにうまく作用したのではないかと考えている(手前味噌だけれども)
それぞれがそれぞれで違う特性が、ひとつの物語を動かしたと感じる。

 

▼役者としての武藤、演出としての武藤。
役者としての武藤から言えば、演出としての武藤は絶対に嫌だし、ムカつく。何言ってるかわからないから。
演出としての武藤から言えば、役者としての武藤は全体に嫌だし、ムカつく。言う事聞かないから。

この他にもプロダクション&ディレクションノートはある。
また別の機会に書くことにします☆


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