お小言タイム☆叱りたいから叱る、幸せな演出家。

▼昨日のお稽古では久々に『お小言タイム』がありました。

▼『お小言タイム』・・・そうです、ぼくが座員にお小言を言う時間です。客演の方々が居るのにもかかわらず、お小言を言うのであります!

▼とは言え、野川さんはおそらく3年ぶりくらい、林さんは約1年ぶり、池冨さんははじめて…このオヤジが座員に向かって小言を言っているのを聞いたと思います。。。いやぁ・・・面目ない。座員の名誉の為に書いておきますが・・・昨日の稽古で座員のやる気がなかったわけでもないですし、年末年始の稽古がない期間も座員は台本を読み、日々の日課はきちんとやってきていると感じました。

▼では何故、叱ったのか・・・お小言を言い始めたのか・・・

▼それはぼくが、非常に気が小さく、すーぐイライラするからです。よく世間では「叱ったり、怒ったりしたくないけど、仕方なく叱る」という事を目にしますし、ぼくも以前はそうだ、と思っておりました。役割だから、仕方なく叱るのだ、と。が。今日、気付きました。それは違う、叱りたいから叱るのだ、と。

▼昨日の稽古で座員は気を抜いていわけでもなく、一生懸命さが足りなかったわけでもありません。ただ、ちょっと…ちょっとだけ、集中力が切れた時があったのです。誰の、ということではなく、誰彼なく、集中力が少しそがれ、それが全体の集中力が低下してしまったのです。すると・・・やはり、役・作品ではなく、どこか、役者本人・単に音が流れているだけの空間になってしまっているように感じたのです。

▼もちろん、持ち直す所もありました。ありましたが・・・集中力が一度切れると、ぼくも含め、全体の目標を忘れがちです。どこか自分だけの世界に入ってしまうというか、自分に否がないように振る舞うというか・・・

▼よく聞くことですが、お客様にはお金を支払って、舞台をご覧頂きます。そこで、そんな空間をご覧頂く訳いきませんし、特に今回は、客演の方々、作者の奏ちよこ先生がご執筆頂いており、多くの方々のご協力で成り立っている舞台です。それを面白くするのもそうでなくするのも、ぼくの仕事であり、新和座の仕事であるわけです。そのことを考えた時、ぼくのイライラがスタートしてしまいました。

▼お芝居がうまいにこしたことはありませんが・・・芝居が上手い下手とかではなく、精神というか・・・それぞれが、どこか自分だけの事をやっていれば、否が及ばない、自分だけはちゃんとやろうとか言う空気が大嫌いなのです。もちろん、座内には基本的にそんな空気はありません。ありませんがやはり人間ですから、稽古中でも、どこか、自分自身のためだけにやってしまうところが出てきてしまいます。本番まで約一ヶ月前ですが・・・昨日は叱りたいから叱りました、『お小言タイム』でした。

▼ぼくはもう、彼女たちの先生ではないと思っています。ですが、作品には責任を持ちながら、創造しています。彼女たちも職種は違いますが、同じです。ぼくも含め、個人のひとりよがりにならないように、自戒します。結構長い時間、彼女たちと一緒にやっているので、こうしたお小言タイムの後は、ぼくの気持ちを汲んでくれて、更に、作品に取り組んでくれます!

▼なんと幸せな演出家でしょうか。お小言言っても、気持ちをさらに高揚させて、作品に取り組んでくれる。もちろん客演の方々もいらっしゃる、というのも大きな理由の一つだと思いますが、それでも、やっぱり、みんな、舞台が好きなんだなぁ〜と感じました。

2017-01-09a

▼稽古始めの後は・・・新年会。そこで、ぼくへのお誕生日プレゼントを頂きました!みんな、どうもありがとうございます!おっちゃん、とっても嬉しいのです☆ぼくもデスマーチの稽古、頑張ります☆☆


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