ギリシャ悲劇の世界
ギリシャ悲劇とかって最初、なんかお固いイメージで取っ付き難いなぁ~と思っていました。劇団制作の人間の言葉とも思えませんが…王女メディアのお稽古を見ていると現代でも普遍的に扱われる題材なんだ、と感じています。
調べてみますと、そもそもギリシャ悲劇は、古代ギリシア時代に、アテナイ(ギリシャ共和国の首都アテネの古い名前だそうです)のお祭で上演されていた悲劇で、その上演は競作の形を取っていたそうです。競作に参加する悲劇詩人は、三つの悲劇と一つのサテュロス劇(滑稽なお芝居)をひとまとめにして上演する必要があったそうです。まるで日本のお能のようです。能と狂言がのような関係なのでしょうか。
観客は参加した悲劇詩人のうちで誰のものが最も優れていたかを投票し、優勝者を決めていたそうです。こちらも日本の演劇祭のような印象をうけました。
この中でも 最も有名な悲劇詩人は、三大悲劇詩人として知られているアテナイのアイスキュロス、ソポクレス、エウリピデスだそうです。
今回の「王女メディア」はこのエウリピデス作のものです。
当時は野外劇場で…
ギリシャ悲劇は正しくは、ギリシア悲劇というそうで、仮面をつけた俳優と舞踊合唱隊(コロス)の掛け合いによって進行していきます。劇場は丘などの斜面を削って建造されていました。
劇場全体はすり鉢状になっていて、底の部分に俳優が演じる舞台と合唱隊用の平土間(オルケストラ)があります。野外劇場だったそうですが、演者や合唱隊の声がよく届くよう音響効果の優れた構造が取られていたようです。客席は、すり鉢の斜面部分に、舞台を半円形に囲うように設置されています。本当に驚く事にどの席からも舞台がきちんと見えて、舞台上でのひそひそ声も客席の最上段でもクリアに聞こえるらしいです!
現代の日本の劇場でも、この様式を取り入れているところがあるそうです。彩の国さいたま芸術劇場などは代表ではないでしょうか。
今回、劇場は屋内ですが…舞台上のやりとりを劇場内のお客様すべてにお届けすべく、俳優もスタッフも工夫を凝らしております!
是非とも、2400年前に描かれ、現代でも問題になることがある、”不倫”に端を発する物語をご覧いただければと存じます☆
王女メディアは2月16日から!
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