エロスといっても・・・
エロスといってもエロい話ではありません。
王女メディアの前物語りでメディアはイアソンに一目惚れしてしまいます。これは、女神ヘラの要請によってアフロディーテが吹き込んだ偽りのものだとされているそうですが、一目惚れというと、キューピッドの矢の事を思い出してしまいます。このキューピッド、実は英語読みらしくもともとは、クピド (Cupido)といわれ、ローマ神話の愛の神なんだそうです。そのクピドに対応するギリシャ神話の神が『エロス』なんだそうです。
エロス(エロース)の元々の姿は力強い男性あるいは若々しい青年でイメージされていたようですが、やがて、小天使のようなかわいらしい、少年の姿でイメージされるようになったといいます。うーん。キューピッドが力強い男性だとちょっとイメージが狂いますね・・・
二本の矢
元々エロスはカオスやタルタロス、ガイアと同じく、世界の始まりから存在した原初神であるとされているそうです。崇高で偉大であり、どの神よりも卓越した力を持つ神であったとされています。後の時代に、軍神アレースと愛の女神アフロディーテの子とされるようになったそうです。
古代、先ほどの記述のように若い男性の姿でイメージされていましたがヨーロッパ文化では近世になって、背中に翼のある少年の姿、小天使のような姿で描かれることが多くなりました。手には弓と矢を持つ姿が多く描かれています。(この姿の絵は、本来のエロスではなく、クピドと混同されているようです。)。
この矢ですが、実は二本あり、
・黄金で出来た矢
・鉛で出来た矢
の二本だったそうです。
黄金の矢で射られた者は激しい愛情に、鉛の矢で射られた者は恋を嫌悪するようになってしまうそうです。
キューピッドって恋愛成就の守り神的な感じで捉えていましたが、鉛の矢のお話はちょっと怖いですね。。。恋を嫌悪してしまうだなんて・・・
メディアには実は黄金の矢の後に、鉛の矢がささったのでしょうか・・・