形のあるもの、形のないもの

人に伝える時に・・・

今日は久々に『舞台演出家』らしく、お芝居について書いてみたいと思います。

お芝居ではいろいろな事を「相手役」や「お客様」に言葉や動きを使って伝えようとします。
結構な時間、お芝居のお稽古をしていても・・・この「伝える」というのがなかなか難しいですし、
簡単にできる時もあればそうでない時もあると感じています。

今回そうした”伝える”対象の中でも
「形のあるもの」についてと「形のないもの」
について考えてみたいと思います。

描写と説明

ぼくは常々、「形のあるもの」は比較的伝えることが容易で、「形のないもの」は伝えることが難しいと感じています。

「形あるもの」、例えば、葉っぱの生い茂った大きな木をセリフと動きだけで伝えようと思ったら、比較的容易ではないでしょうか。
しかし、
「形ないもの」、つまり、「感謝の気持ち」だとか「神様」だとか「心」だとかというのは・・・伝えるのが非常に難しいと感じています。

これは・・・「形あるもの」は伝えるほうも、伝えられる方も・・・比較的イメージしやすいからではないか、と考えています。
目に見えたり、触れられるものは相手に伝わりやすいと思っています。
と同時に「形ないもの」は、人それぞれイメージが異なり、何か”代わりのもの”だったり、”喩え”だったりをして相手に伝える方法をもって行われる事も多いです。
イメージしにくいもの・・・形がないからこそ、人に伝わりにくい部分もあると考えています。

そうした中でも、お芝居をしていく上でお客様にも相手役にも・・・どうにか伝えていかなくてはいけません。

それにはどうしたら良いか。
様々な方法があるかと思いますが・・・その一つに、「説明」と「描写」を意識することがポイントの一つではないかと考えています。

人に物事を説明する時に…文字通り「説明」する場合と、相手により多く想像してもらう「描写」ではしゃべる内容もしゃべり方も変わってくると思います。
カタチがないものを人に伝える場合、どちらが良いかというのは・・・その時々、相手・場所・時間・相手との関係などなど…いろいろな要素を踏まえて変わっていくのだと思います。

そして…台本のあるお芝居ではありますが・・・
この「説明」か「描写」、いずれをするにしても・・・
役の口や身体から・・・”出てしまうもの”であるとも考えています。

役はその物語、舞台上で生きています。
役者さんの都合は多くの場合、関係がなくなります。
その役が・・・何かを感じ、必要になったからこそ、言葉で出てきて、動きも出てくるものだと考えています。
台本の中で決まってはいる。けれども、それがその時・・・「出てきた」ように見せ、聞かせなければならないのです。

出てきたもの

人にモノを伝えるのにはいろいろな方法があります。
どの方法も正解でしょうし、どの方法もすべてが伝わるとは思えません。
これはまた別の機会に書きたいと思いますが・・・
当たり前ですが・・・人間はお互いに脳みそが違うわけですから、人と自分が完全に一致、合同するというのはあり得ないと考えています。

しかし、それを限りなく合同に近い、限りなく100%に近づけることはできます。

そのためにも・・・イマージを膨らませ、「役」として「台本の中で決められたこと」を「その瞬間に出した」ようにすることが肝要だとぼくは考えています。


平成30年7月1日のお稽古☆収録,稽古,ライブ♪♪

今日の新和座は盛りだくさん!

今日の新和座の稽古は盛りだくさんでした!

松井もつぶやいておりますとおり、
稽古前の時間に収録を行いました☆
この収録の放映の詳細は・・・近日中にこのブログでお知らせいたします♪♪
是非、ご期待ください!

王女メディアの稽古は・・・

収録のあとはもちろん、稽古。
今日は動作と仕草の違い・・・
例えば、「髪の毛をかくしぐさ」というのがあります。
その仕草はどのような気持ちの時にでるのでしょうか…

「髪の毛をかくしぐさ」が出る気持ちというのは・・・
千差万別であり、普段の生活ではあまり意識せずに出ると思います。

つまり、
「出す」のではなく、
「出てしまう」のが仕草であり、
その「出てしまう」気持ちを構築するのが私たちの仕事の一つだと考えています。

ぼくは、声も・・・
変えるのはなく、変わる。
仕草や動きも・・・
出すのではなく・・・出てします。
こうした考えや役作りが必要だと考えています。

稽古後は・・・

稽古後は・・・松井とぼくは、
松井が出演する、ライブの打ち合わせにいってきました!
松井出演ライブに関してはこちらを御覧ください!

松井、現在、このライブのために準備中です☆☆
ぜひぜひ、松井の歌声、ご期待ください!!!

他の座員は稽古後のお食事♪♪

よく稽古し、良く食べる。
新和座の一つの特徴かもしれません☆

稽古場外でいろいろと話を進めながら・・・ネクストチャレンジシアター『王女メディア』の制作は続いていきます☆☆

今日からの1週間、またウッキウキできる出来事と遭遇する一日でありますように♪♪
演出部武藤でした!


平成30年6月24日のお稽古日誌☆新しい王女メディア

今日も今日とてお稽古です

毎週日曜日は新和座の指定稽古日です。
この稽古日は、全員が全員、自分の課題と向き合うとともに、他人のためにもお稽古をします!

今日も座員のツィートをご覧ください♪

座長も仰っている通り・・・

”大切にしている部分は残して、でも顔ぶれが変われば表現できることも変わってくる”
座長もおっしゃっている通り、出演者や演出が変われば、作品は変わってきます。
何故ならば・・・同じ作品だったとしても、捉え方も表現の仕方も変わるからです。

ぼくは「王女メディア」という作品に対して、良くも悪くもこだわりを持っています。
ぼくの中で、こうあるべきだ、というカタチはあったります。

しかし、今まで新和座がお届けした、どの”王女メディア”と違うものが・・・今回生まれ育ちそうです。
そう感じさせる稽古場です。

いつも新和座の稽古場で稽古始めに共有する「演出目標」。
今回は座長のいとう、梨沢が演出をつとめますので、彼女たちを中心に「演出目標」を定めました。
この「演出目標」を共有し・・・さらに物語と役に向かい合ってまいります!

公演詳細については・・・新人公演という性格も含め、もう少し先にお知らせいたしますが・・・着々と準備をするめております!
次代の『王女メディア』、是非ご期待ください!

今日からの1週間、また嬉しい出来事が訪れる1週間でありますように☆
文芸部武藤でした!


愛。愛に触れる。

いろいろなカタチの愛

愛と言っても色々な愛の形があります。
親子愛
夫婦愛
恋愛
友情
兄弟愛・・・
などなど・・・

ぼくがお芝居において究極に表現したいことの一つに「人間の愛」があります。

どんな物語にも・・・

どんな物語にもどんな舞台にも人間の血の通った愛がなければ、人の心は動かないのではないか、ぼくはそう考えています。

例え、悲劇であろうとも、その裏には人間の愛が絡んでいると思います。
例え、喜劇でも、その裏には人間の愛情がなければ笑いを届けることはできないと考えています。

舞台を作るスタッフ、キャストの全てが見せかけだけの愛しか知らないのであれば、それはやはり、うすっぺらいものになってしまう気がします。

愛には色々な形があるからこそ、人の裏切りや信頼、つながりといった部分を表すことによって、物語がより深くなり、また、どんな物語でも、その登場人物の関係性を突き詰めていき、解釈するとなんらかの愛の形が垣間見えると思うのです。

仏作って魂入れず

仏作って魂入れずという言葉がありますが、これは、肝心なことが抜けると何もならないという意味だと解釈しています。
一番大切なことを忘れたり、疎かにすることのたとえです。仏像を作っても、魂を入れなければただの木や石にすぎないといことからの喩えだと思っていますが・・・

これと同様に、物語から芝居を創っても、肝心の魂、人の心、想い―――愛が入っていなければ何にもならない、見ていただいているお客様に何も届けることが出来ないのではないか、そう思っています。

どんな物語にも・・・

色々な物語には色々な登場人物が出てきます。
それぞれに関係性があり、その根本は愛情につながっているとぼくは考えています。

たとえ、どんな結末だとしても。
たとえ、どんな関係だとしても。
たとえ、どんな事が起きたとしても。

そこにはいわゆる・・・恋愛の愛もあれば、愛ゆえの憎しみ、苦しみ、葛藤など…様々なものがあると思っています。
その登場人物たちの愛に触れる・・・ぼくたちは、この登場人物たちの根本の想いと愛情の表現というものを研究し、挑戦し、ぼくも人として、これからもより多くを学び、薄くない舞台制作に取り組んでいきます!!


平成30年6月17日のお稽古☆古典の武藤

キャスティングも決まり・・・

今日のお稽古は・・・もちろん、ネクストチャレンジシアター「王女メディア」のお稽古です。
キャスティングも決まり、そのキャスティング通りに役に取り組みはじめました!

新人公演と言えど・・・

新人公演と言えど・・・お客様に御覧頂くわけです。
中途半端なことはできません。
ですので座員は久々の、または、はじめての古典作品に戸惑いや新鮮さ、懐かしさを感じながらも取り組んでおります。

『王女メディア』は私たちにとって特別な作品です。
旗揚げ公演・第4回本公演でも上演いたしましたが、この作品が新和座の根本、原点でもあります。

そうした原点を新人たちが取り組むことは・・・
「古典作品」に対して、今までやってことのないようなこと、
イメージすらしていないような情景、
時間が現代とは違うこと、
などなど・・・いろいろと「挑戦」をしています。

もちろん、新人たちだけではありません。
先輩たちも、新しい「王女メディア」をつくるために奮闘・挑戦を続けています。

久々の古典で・・・

かくいうぼくも・・・久々の古典に興奮しております。
今までも言ってきましたが、「王女メディア」はぼくにとってやはり特別な作品でありますし、大好きな作品であります。
愛着があります!

この作品に再び触れることができるのは非常に嬉しいですし、
この作品をやる度に、新たな気付きや新たなアイデアが生まれてきます。

今回この作品に取り組むことで、『新たな王女メディア』ができる予感がしております!!

今日の稽古は、ベースのべース。ホント、とっかかりをやっただけです。
今回の作品は、先輩も後輩も交えて・・・意見交換・繰り返しを多くして、挑戦の回数も時間も増やしています。
そしていよいよ来週から「演出目標」を共有し、本格的に取り組んで参ります!!

ぼくらがつくる、ギリシア悲劇、王女メディア。
皆様、是非、ご期待ください☆☆

今日からの1週間また素敵な笑顔が交わされる1週間でありますように☆


平成30年6月10日のお稽古☆文化の違い

6月10日は・・・

6月10日は勝手に「むとう」の日としている、武藤です☆

さてさて、今日のお稽古ですが・・・

「文化の違い」という事を念頭にお稽古をすすめました。

文化の違いとは・・・

次期公演はギリシア悲劇の「王女メディア」です。
この物語は、国も違えば、時代も違います。ということは、この現代日本とは・・・文化が違うわけです。

電気もない、メールももちろんない、スマホも、車もバイクも。
服も違うでしょうし、そもそも言葉も考え方も違う。

しかしながら・・・2000年の時を経て、今なお語り継がれているのにはきっと理由があるのだと思います。
その理由の一つが・・・普遍的なものを物語を通じて表現しているからだと考えています。

そうした普遍的なものを、時代も国も文化も違う・・・物語をつくることは想像力をフルに引っ張り出さねばなりませぬ。
今は簡単に実現できることも、当時はそうではなかった。
今はメールさえあえば、「出そうにない」セリフも出ている
今は電車や飛行機があれば、もっと短い時間で云々・・・

などなど…文化が違う、ということはいろいろと想像力を働かせなければならないと感じています。

そんなこんなの新人公演”ネクストチャレンジシアター”『王女メディア』・・・いよいよ本日あたりにキャスティングが決まりそうです☆☆
新人たちがどんなやくどころになるか、他のメンツはどんな役割をするのか・・・ぜひご期待ください!!!

今日からの1週間、また素敵な出来事盛りだくさんの1週間でありますように☆
演出部武藤でした!


平成30年6月3日のお稽古☆持ってる男、武藤です。

キャスティングオーディション

今日のお稽古は・・・次期公演、「王女メディア」についてキャスティングオーディションを中心に行いました!
座員もいろいろな感想があるようです☆

 

 

 

 

 

次期公演王女メディアで誰がどの役になるのか・・・
今回演出をつとめる、いとうと梨沢は現在、とっても考えております。

 

実は・・・ぼくも・・・

実はぼくもこのキャスティングオーディションに参加しました。
何故ならば・・・出たいから。役者を辞めたくせに出たいから。この王女メディアのあの役はぼくがやりたい、という思いがあるのです。

役者をやっていた時からそうなのですが・・・オーディションは苦手であります。
(だから、役者を辞めた、という部分もありますが・・・)
オーディションの際は・・・いち早くやってしまいたい、早く終わってほしいと思ってしまうわけです。
(これだから・・・云々・・・)

そして、今回のくじ引きで順番は1番。
やってやりました!いやぁ。持っているな、ぼくは持っているな、と思いました。

が。
俳優からは「武藤さんが一番で、みんなの緊張がとけて良かったと思います」
と言われました。
そのあたりで俳優たちがリラックスできたのであれば・・・やっぱり持っているな、と☆

 

座長と梨沢


キャスティングオーディションが終わって、座長と梨沢、不肖わたくしとで、オーディション結果をまとめましたが・・・
決定に難航しております。
何故ならば・・・座員が台本を読み込み、いろいろな空間を今回のキャスティングオーディションで見せてくれたからです。
ぼくは今回、演出はしませんが・・・とってもワクワクしました!
いったいどんな王女メディアになるんだろう、と。

昨日、座長が皆様へのメッセージを更新しました。
もちろん、それを座員も読んでいます。
フラッグシップは座長によって示されました。
今日のキャスティングオーディションでも、それぞれがそのフラッグシップを実現しようとしていたように感じました!

新和座の次期公演、『王女メディア』、ぜひ、ご期待下さい!!

今日からの1週間また、ワクワクする出来事盛りだくさんの1週間でありますように♪
演出部武藤でした☆